HMV渋谷が潰れたのは、必然だったと思うんだけど。

潰れた店の事を悪く言うのも、アレなんだけども、
HMV渋谷って尋常じゃないくらいにイベントの評判が悪かったのよな。

ある人のイベントがHMV渋谷である、って話を俺がしたら、
「え？HMV渋谷でイベントあるの？そりゃ嫌な事になったな。」
って、どの人も言ったんだもん。

要するに、
イベントでHMV渋谷に行く→嫌な思い出が出来る
→イベントじゃない時はHMV渋谷で買わない
ってのが、ひたすらループしてたんだろうなぁって思う。

イベントの評判の悪さってのは、
店員の態度が悪い、とかって話よりも、
「年間で何回もイベントやってるのに、
　何であんなにイベントの仕切りが下手なの？」
っていう。

店員さんとしては、
「俺はオシャレなCD屋の店員で、イベントを仕切る仕事なんて、
　やってらんねーんですよ。」ってところなんだろうと思うけど。

閉店前のイベントでも、仕切りの悪さが色々露呈してたみたいで、
潰れるまで変わらずにそのままだったんだなぁと。
伝統みたいなもんだったのかも。

閉店前のHMVの１階フロアは、石丸電気かと思うくらいに、
アイドルの楽曲リリースを知らせるPOPで埋め尽くされてて、
何年もの間、世話になったと思われる客層に向けた商品はなくて、
アイドルヲタに最後はすがるっていう、
一番やってはいけない事をやってもうたなぁ、という印象だった。

客の心がわからないなら、客商売は辞めたほうが良いと思うよ。＞HMV

HMVにしろ、タワレコにしろ「CDを売る。」という、
ビジネスモデル、ビジネス思想から、足を踏み出せないでいると、
順番に店を閉じていかざるを得なくなるだろう。

本来、彼らが持つべき思想は、
「音楽との素晴らしい出会い、音楽を通じた素晴らしい体験。
　それらを最高品質で提供する企業。」を目指す事であろう。
金を取れるのは、CDだけではない。

店内でのイベントもその１つである、としっかり認識できなかった点は、
すでにその先の「死」へ突入する以外、選択肢を彼らにもたらさないだろう。