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Ossanの研究所です。

今日のカンブリア宮殿に出てた「スシロー」で10年前に大学生としてバイトしてた話。

カンブリア宮殿」を見て、企業って進化するもんだなぁと。
進化っぷりが凄くて驚いたというか。


今から10年前に俺がバイトしてた頃は本当に従業員もバイトも
テンションも低いわモチベーションも低いわ、
あんまり良い職場とは思わなかったし。当時は何かブラックな感じ。
番組内で出てた開店前のかけ声みたいなのはなかったなぁ。


グダグダな企業だな、とか思ってたけども、
寿司に乗せるネタは「小さくしたら旨くない!」とデカくする従業員ばかりで、
店で出す赤出汁、うどんにつかう出汁は、前の日の閉店前にステンレス製の寸胴に、
でかい昆布を入れて翌日に使ってて、前日に作ったそれがなくなったら、
その日は赤出汁もうどんもそれで終了、みたいな。


味に関しては異常に執着してる企業だな、と。
大学生の俺は「コストが高くなるだけじゃ。。。」とか思ってましたが。


一番印象に残ってたのは、
「うちの寿司は、寿司の酢が違う。
 他の店の寿司は何個か食べたらお茶を飲みたくなる。
 酢の質が悪いから、のどが乾くんだよ。
 でも、うちの寿司はそうはならない。酢の質が違う。」
と、仕事でベロンベロンに疲れてる店長が変なテンションで自慢していた事か。


カンブリア宮殿」にも出てた、インターホンでの注文は、
まぁ、本当に最悪で、何を言ってるのか聞こえないケースもあるわ、
どのインターホンから注文があったのかをメモるための、
プラスチックの「数字が書かれた札」は次から次へと割れて、
札が存在しない番号が出てくるわ、まぁ、あれはたまらんかった。


タッチパネルになって良かったですね。


IT化は恐らく同業社の中で一番遅れてたと思う。
売上げを集計するためにPCも俺が大学卒業直前くらいに導入されたくらいで、
(なので、2001年とかじゃね?)
フロッピーディスクにデータを移動させる方法すら従業員は理解してなかった。


タッチパネルでの注文とか、レーンを350m移動したら廃棄する、とか。
あのシステムは他の企業が開発して先行導入していたのと、
ほぼ同じものを導入したでしょうから、スシロー自体は、
変に投資する必要性もなく「後追い導入」で正解だったのかもしれませんね。


あと、ちょうど私が大学生だった頃から、
新卒でスシローに入社してくる従業員の中に、
有名大学卒が増えて来てたというのも良い方向へ
企業を新しい方向へ回して行く原動力になったのかもしれません。
「これまでほとんど高卒連中でやってた企業だったのに、
 就職氷河期で有名大学卒がうちみたいな企業にガンガン入ってきてる。」
って話を店長がしてましたから。(確か、2002年頃)


「後追いIT化」「新卒で入ってきた人材の高教育レベル化」が、
それまで行ってきた「味への異常な執着」と上手く噛み合って、
今の「スシロー」という企業を形作って高成長へ導いたんだろうな、と。


そんな事を思った、カンブリア宮殿でした。