O-Lab +Ossan Laboratory+

Ossanの研究所です。

ベネッセが放ったジャストシステム批判な内容のリリースは極めて悪手だとしか思えない。

あぁ、やっちまったよ、ベネッセ。

ベネッセ原田社長、ジャストシステムを批判 「一方的なデータ削除は原因究明を難しくする」 - ITmedia ニュース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1407/12/news011.html


リリース本文は以下。※PDF注意

※PDF注意 7月11日付株式会社ジャストシステムのリリースについて
http://www.benesse-hd.co.jp/ja/about/release_20140712.pdf


昨日11日の株式会社ジャストシステム(以下、ジャストシステム)のリリースでは
「入手した全データを削除する」と公表されています。
しかし、現時点において一方的に情報を削除することは、
警察や経済産業省による原因の究明を難しくするだけでなく、
情報が漏えいしたお客様の不安感の払しょくには至らないと懸念しております。


(中略)


ジャストシステムをはじめ、弊社から漏えいした名簿を入手した
名簿事業者や漏えいした情報を購入した企業は、事実関係をつまびらかにし、
お客様の不安を解消するため、積極的に情報を開示し、
自主的に警察の捜査へ全面的に協力することを強く要請します。


こういうリリース出しちゃダメな気が。


なぜなら、そもそもの発端はベネッセの個人情報管理体勢の不備から
発生した個人情報漏洩であって、ジャストシステム
「警察による捜査が途中の現時点では」という条件付きではあるものの、
ベネッセの情報とは知らずに「善意の第三者」の立場で取得しているのだから。


推定無罪」的な〜。


それに、ベネッセが保持している個人情報の管理、監督責任は、
ジャストシステムではなく、あくまでベネッセにあるわけでして。


本来、ベネッセが行うべきだった行動は以下の通りになると思います。

  • 「警察の捜査に迅速に対応したいので、御社が保持している個人情報を削除せずに別途、厳重に保管して頂けないか?」とベネッセがジャストシステムに対して協力要請を行う。
  • ベネッセが「ジャストシステムに今回の一件に関して協力をお願いした。ジャストシステムからも弊社側からの要請に協力してくれる旨の回答を得た。」と、あくまでジャストシステムとベネッセが共同で犯罪者に立ち向かう、という姿勢のリリースを出す。


これが本来の対応であって、ベネッセがジャストシステムを名指しで、
「自主的に警察の捜査へ全面的に協力することを強く要請します。」
と、言っちゃうのは責任転嫁でしょう。


ベネッセ側からジャストシステムに対して、何らかの要請は行ったのでしょうか?
「情報保管の要請を行ったにも関わらず、ジャストシステムが削除してしまった。」
ならば、今回のようなリリースは出しても良いと思います。


それともアレですか?
ベネッセは個人情報管理で「楽」をしたいんでしょうか?
個人情報が楽チンに管理出来る時代はとっくの昔にオワッテルんですけど。


しかも、リリースの最後に、

我々は自らの責任を他社に転嫁するものではありません。

とか、書いてしまっていて、
「ベネッセって最低な企業だなぁ」という印象です。


ベネッセはこのリリースは撤回すべきではないかと。
警察の捜査終結後「ジャストシステムに非はなし」となった場合に、
ジャストシステム側から名誉毀損で訴えられそうな勢いの悪手なリリースに感じる。