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Perfumeが売れたのは「物語性」ではなく「玩具性」である。

Perfumeのようにブレイクするための条件 - ニートホープ2.0
http://d.hatena.ne.jp/massunnk/20090520/p1


ではそのブレイクの必要条件を十分条件に変えるPerfumeの最大の魅力は何か?
それは「物語」だ。

モーヲタだった、私も「以前は」そう思っていた。
モーヲタ」として娘。ヲタをやっていた当初に、
世の「なんちゃら評論家」な方々が各メディアで
モーニング娘。が売れた理由」を「物語性」だと語っていたからである。


しかしながら、私は逆にPerfumeを通じて
「物語性」は売れる理由でも何でもない、と考えるに至った。


理由は単純だ。
Perfumeが売れる前「Perfume物語」など大して語られていなかったからだ。


売れてないアイドルの「物語」など、
「物語」として、全く価値がないのだから、語る理由がない。
売れてないアイドルの「物語」の価値は、ハロプロを見ればわかる。
Perfumeとは比べモノにならないくらいの、たくさんの「物語」が、
ファンと共有されているが、その「物語」は腐った食物以下の扱いだ。


Perfume物語」が語られ始めたのは、売れてからだろうと思っている。
実際、以前からの古参ヲタは「Perfume物語」なんて語ってないだろう。
それに、今、Perfumeのライブに足を運んでいる人達は、
その「物語」を知っているだろうか?実は大半の人が知らないのではないか?


あと、Perfumeの「下積み」が
「物語」になって売れたのだ、と言うなら、
「彗星のごとく現れたスター」が
後々「伝説」として物語が語られる事はあっても、
「彗星のごとく」売れた理由が説明できない。


なので、
売れる理由は別のところにある。
と、考えるに至った。

売れたのは「玩具」になれたから。

Perfumeは「ニッチ」な商品だと考えられていた。


ところが、市場を拡大してしまった。
世の中で「偉大な商品」的扱いを受ける、
大衆商品と似たようなステップを踏んだ点に着目すべきだろう。


私は「売れた理由」は、Perfumeと、Perfumeの楽曲が、
「オモチャ」として扱われたからだろうと思っている。


ニッチな商品だと思われていたのに、急速に市場を拡大して、
「偉大な商品」になったものに「iPod」があるが、
iPod」は他の類似機能がある商品と比べれば、
極めて「玩具」的であり「玩具」性が高いと思う。


モーニング娘。が売れた当時、彼女らの楽曲は、
人々がカラオケで使用する「玩具」として使われた。
老若男女問わず「玩具」にされたのだ。だから売れていた。


大衆に支持される「アイドル」というのは、
その時代に大衆から「玩具」として扱われる性質があるのではないか、
と私は最近考えている。
山口百恵氏などは「バービー人形」的な玩具として消費されていたのでは?
と、思いついたのが全てのキッカケなのだけれども。


Perfumeは、近年大衆に普及したWebというプラットフォーム上で、
イジクリ倒して、遊び倒された最初の「玩具」になったアイドルであり、
「玩具」にされたというのは、売れる上で、
極めて重要なファクターだったのではないかと思っている。





つーわけで、売れた理由は、
「物語」ではなく「玩具」だったから。


それにしても、結局商品なわけだし。
アイドルを売るにも「R&D」な部門が必要な気がちょっとしてきた。