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Ossanの研究所です。

なぜ、ハロプロは限定商品を販売するのか?

よしなしごとをそこはかとなく… - もっと儲けよう!
http://d.hatena.ne.jp/eririncom/20060825#p1


コンサートグッズやハロショのグッズで
”会場限定”や”○○店限定”なるものがあるが、
そのようなものを販売しておいて、
転売を禁止するとはどこか矛盾していないだろうか。


儲けを人(転売師)に譲らず、
自分たち(UFA)のものにすればいいのにと見ていて歯がゆく思う。
ハロショの写真や過去のツアーグッズを
全て通販やWEBサイトで購入できるようにしてしまえばいい。

間違っている。
限定だからこそ、大きな儲けが期待できるのだ。


例えば、明日のBerryz工房のライブ会場で手に入る限定写真も
しばらく待っておけば手に入る、というシステムにした場合、
グッズ全体の売り上げはどうなるだろうか?


おそらく、グッズ全体の売り上げは激減すると思われる。
どういうことか?ヒントは「iPod」にある。

デジモノに埋もれる日々:
iPodの 「 today ! 」 戦略にみる、購買意欲のピーク到達過程の変遷
http://c-kom.homeip.net/review/blog/archives/2005/09/ipod_today.html


Appleジョブズ氏の製品発表のスピーチを聞かせたあと、必ずと言ってよいほど、
「この魅力的な新製品は、『今日』から手に入る」
 (だから、このイベントの帰りにでも買っていってくれ)
という類のメッセージを出します。


==== 以下、UFAバージョンに変換 ====
「この君が大好きな子のかわいい写真は『今日』しか手に入らない!」
(だから、ちゃんとライブに来て買っていってくれ)
という類のメッセージを出します。
=======================
こんな感じか。


iPod以外のわかりやすい例も書かれている。

昨年の8/19、「HDD搭載ビデオカメラ」の情報が
Victorから発表に なったとき、
消費者はその詳細に強い興味を抱いたものです。


(中略)


その製品の 詳細が発表された とき、
消費者は既に 待ちくたびれていました。


(中略)


出荷を開始した11月初旬には、多くの人々は既に、

 
 非常に冷静な目で製品スペックを見つめるモードに

 
変わっていました。「熱狂が購買を誘う」、そんな理想的な雰囲気は、
2ヶ月以上という「時(とき)」によって、押し流されてしまっていたのです。

「あとで通販で買うか」
と思ってたけど、しばらく時間が経ってみたら、
やっぱいらね、と思った。
っていうか、通販申し込み忘れた、とか、
そういう経験はないだろうか?


それらは全てUFAから見れば販売機会の逸失である。

情報を知ることで高まってきた「購買意欲」は、
今度は時間を掛けてゆっくりと減衰していきます。
そう、冷静になって考える時間を与えることで、
消費者は一時の興奮を忘れていき、
しまいには消費に対する興味も失っていくのです。


「限定です!」とやって
「熱狂が購買を誘う」現象を発生させれば
「後でいいや、ってわけにはいかない!」ことになり、
UFAの販売機会の逸失は
ヲタが熱狂的であればあるほど、最小限に食い止められる。


それに、限定商品でグッズ販売のコーナーにヲタを
誘うことができれば、限定写真以外の商品の売り上げも上がるのだ。
他のヲタのレジ待ちをしてる間に様々なグッズを目にしたヲタが
限定商品以外の商品を追加購入する可能性は極めて高いだろう。


これもヲタが熱狂的であればあるほど、
売り上げが拡大される「ツール(or仕掛け)」である。


限定商品を販売することで
UFAは売り上げを大きくすることができるのである。
尚且つ、在庫が発生しにくい状況も作りだすことができる。


UFAはバカだ、マヌケだ、とヲタは言うが、
残念ながら昔からUFAのほうがヲタより常に一枚上手である。
いいかげんそれに気づいたほうがいい。



もちろん、ヲタが存在する世界の限定商品は
全てこの手の仕組みがきちんと導入されていることを
理解せねばならない。