O-Lab +Ossan Laboratory+

Ossanの研究所です。

夢で。

蒼井優ちゃんが知り合いの家に訪問する、
的な夢を見た。
俺はその知り合いに
「いや、優ちゃんのこと詳しいだろ?」とか、
言われて全フォローをする事になっていた。


夕方の夕食前に登場。
近所の川の土手とか、橋とか、寂れた駅とか、
まぁ俺の創造の美しい世界で。
仕事の事とか、人生をなぜか語りあっていたのだった。
「ここは、よく来るの?」
「いや、優ちゃんが来なければ、ここまで長い時間はいないかな…」
「…良い場所だね。こんな所、めったにないよ。」
そう言っている彼女の横顔は、夕日に紅く染まり、
瞳は夕日が映って、涙ぐんでいるようだった。


「今日は何時までここにいられるの?」
「ん〜今日のうちに東京には行かないと。」
「じゃあ、あと1時間くらいでお迎えが来るかな。」
「そうだね…もう少しこの場所にいたいけど。」
と、川に映る夕日を、川の向こうの、
その街の向こうの夕方の空を眺めていた。


「また、ここには来れるの?」
「…今回はたまたまだから…本当にたまたまだから…」
「…そうだよね。」


「夕飯、時間がなくなるから…」
「うん。」


知り合いの家に戻って、たわいのない話。
「おせんはねー俺は結構好きで。着物姿が。」
「格好だけかーい!」
「笑」
「映画はねぇ、花とアリスが。」
「最近のじゃないじゃない!この人、全然私に詳しくないよ〜!」
「笑」


そんな時、電話が鳴った。
もう時間がないのは、誰もがわかっていた。
「あと、30分くらいで、来るって。」
「ん、まぁ、東京だしな、それくらいに出ないとな…」
「…」
「まぁまぁ。今日会えたのもたまたまだし。」
「そう、たまたま、だったね。」




もう、会うことはないんだ。




「今日はありがとう。」
そう言って、迎えの車から彼女は顔を覗かせていた。
「夕日の、あのさっきの。」
「川の?」
「うん。写真でも撮って送るよ。」
「届いたら、飾るよ。」


「もう、そろそろ。新幹線があるから。」
と、お迎えの人。


「じゃあ、きっとまた。」
俺は何も言葉が返せなかった。うなづいただけで。


タクシーはそのまま、あっと言う間に、
赤いテールランプだけになって、
先の曲がり角で左のウインカーを出した後は、
俺からは見えなくなった。


そんな、夢の中の出来事。