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Ossanの研究所です。

オープンビジネスモデル 知財競争時代のイノベーション。

かーなり以前に購入した本で、
途中まで読むだけ読んでヒモのしおり(何ていうんだ、これ)を
とあるページに挟んでおいたまんま放ったらかしにしてあった。


「オープンビジネスモデル」とはなんぞや?
という内容が本書の大半ではある。


しかしながら、この本で最も興味深いのは、
企業が現在直面している課題、

p272〜273
今日、エレクトロニクスや、自動車などに限らず、あらゆる製品を製造する上で求められる技術が、複雑化・多様化しています。
(中略)
そのため、何百人、何千人と研究者、技術者を抱えているメーカーでさえも、とても自社や自社グループだけでは、「手が回らない」「一から技術開発を行なう時間はない」といった状況に直面しているのです。

に対する考察、実際に課題を抱えた企業と、
その企業の解決手法、「オープンビジネスモデル」を
採用するにあたってのプロセス等が書かれている、
後ろ4分の1くらいの内容だ。
(残りの4分の3が不要とかいう話ではもちろんない)


IT関係者に一番理解がしやすい事例として、
IBMメインフレーム中心のビジネスからの脱却を目指して、
取り組んだビジネスモデル改革のあたりだろうか。

p238
ガースナー以前は、IBMは所有する特許の実施を許諾するのみだった。
(中略)
韓国企業はIBMの特許ではなくIBMのテクノロジー、つまりノウハウや営業秘密について、そして、特許が付与されたテクノロジーを「どのように」使えばよいのか知りたがった。
IBMがこれを提供せずにいると、多くの日本企業が自社のテクノロジーを提供し始めた。その様子を見たルー・ガースナーはIBMの特許だけでなくテクノロジーの使用許諾も行ない、ライセンシングのオープン化に同意した。

この決定に伴う社内で発生した反発等も含めて事例として紹介されている。