20歳になった優希美青さんを一言でいうなら「不屈の人」だと思う。
一昨日、2019/04/05に優希美青さんが20歳になった。
初めてお会いした時はまだ彼女は中学生だった事を考えると、なんとまぁ、時が経った事だろうと思った。
彼女がホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリになったのは、2012年。
私が東京に引っ越してから1年ほど経った頃で、グランプリになった彼女のあまりの可愛さと美しさにどうしても会いたくて、まぁほんとあちこちに会いに行ったのだった。
あの頃から彼女はとても大人っぽくて、でも話してみるとまだまだ中学生で一生懸命で。
そう、あの頃の彼女は「一生懸命」という言葉が似合う人だった。
そして、誠実で、正義を愛する人であった。
それに、あまりにも眩しく、可愛い人であった。
私がNHK朝ドラの「あまちゃん」にエキストラで行った時、彼女の仕事への取り組み方を遠くから見ていたのだけど、ロケ地の学校のあちこちをトコトコと見に行っては、小道具さんやメイクさんに興味を持って話しかけて「これはこーだよ」「こういうのに使うんだよ」と大人の皆さんに可愛がってもらって教えてもらっては嬉しそうにしていたのでした。
俳優の先輩方にも可愛がってもらって、先輩方の後ろをついて行ったり手を引いてもらってたり。
でも緊張してるような事は見たことがなかったかな(笑
彼女は純粋さを持ちながら、いつも溢れ出る情熱を周りの大人や先輩方にちゃんと受け止めてもらいながらここまで来れたのだろうなと、今になって思う。
彼女がデビューした頃に同じような年齢でデビューした人の中にはすでに芸能界を去っている人もたくさんいる。やはり必ずしも結果がついてくるわけでもなく、何かが必ず残るわけでもなく、そういう厳しい産業だなとファンの立場から見た範囲でしか言えないが、そう改めて思う。
彼女はそんな芸能界の中で、体調を崩して仕事から離れていた時期がある。
重要な仕事と高校受験が重なって、どちらも手を抜かない彼女は自身で気づかないうちに限界を簡単に超えてしまったのだった。
人間、誰しもが「限界を超える」事が出来るわけではない。
でも彼女は中学生の時に自身が気づかずに「限界を超えたところ」でしばらく過ごしてしまったのだった。
私は正直、彼女はもう戻ってこないかもしれないと思っていた。
彼女のように「限界を超えたところ」でしばらく過ごしてしまって、芸能のお仕事を断念した方を見たことがあったからで。
でも、彼女は戻ってきた。
不屈の人
彼女が20歳の誕生日を迎えた日、彼女はどんな人なのだろう、と何となく考えていた。
優希美青さんは、折れない人だった。
そして、置いていかれても、追いついて追い抜く事を考える人だった。
いや、きっと、私の知らないところで出来なかった事も、負けた事も、あっただろうけど。
思えば、彼女がホリプロタレントスカウトキャラバンのオーディションを受けた時も、オーディションの合宿中に怪我をして他のオーディション最終候補者よりも準備が出遅れてしまった時も、根底には同じものがあったのかもしれないと思う。
オーディション合宿中の映像に、彼女が怪我の治療から戻ってきた後にカメラの前に立った時のものがある。
その映像の中で彼女はカメラの前で病院から戻ってきたことを話した後、カメラの前から去りながら、
「やらなきゃ」
と言うのだ。
私はあのシーンが今でも忘れられないのだ。
いつだったか、彼女にファンレターでその事を書いた。
でも彼女は「やらなきゃ」って言った事は覚えてないんです、と返事をくれた。
返事をくれた時から思うのだ。
彼女はきっといつも「やらなきゃ」なのだ。
いつも「やらなきゃ」って。簡単じゃないよ、それ。
って俺は思う。なんて強くて美しい人なのだろうと思う。
でも、とっても優しくて暖かくて、他人のためにピーピー泣く人だ。
そうだ。彼女は「不屈の人」である。
これまでも、そして、きっと、これからも。