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Ossanの研究所です。

勝間和代の日本を変えよう Lifehacking Japan


以前読んだ「ニューリッチの世界」とニューヨークに対する印象が180度違うなぁ、と。
その人間が属する社会的地位で同じ都市でも全然見え方が違うんだなと。

p224
また、NYは街が汚いです。いろいろなところで小路が行われていたり、そのそばに物ごいが座っていたり、あと、汚くなって水たまりがあっても、それを誰も整備をしていません。
(中略)
それは、街の設備などの社会インフラに対して、NY市として再投資をする予算がないからでしょう。いまのNYは、アメリカ型の資本主義の限界を色濃く感じる街です。
(中略)
資本主義の最先端の街は、少なくとも、住みたくなるあこがれの街とは言いがたいのです。


「ニューリッチの世界」のNYの捕らえ方は、

「ニューリッチの世界」p254〜p255
また、ニューヨークとロスを往復する人間を、「コミューター」commuter(通勤者)と呼ぶ。そうでないと、富裕層の証明とはならず、
(中略)
したがって、成功すれば、ニューヨークNYやボストンBostonにも家を持とうとする。

一つの都市だけでもそれだけの格差があって、1つの階層の人間の視点からの意見だけ聞いてたら相当やばいんだなぁと何となく思ったかな。


他、ウォーターエイドという水に特化した支援活動の紹介で、

p242
しかし、このウォーターエイドの寄付も、万能ではありません。例えば、こうやって、女性たちを水くみから開放するために井戸をつくっても、一部の国なのですが、その井戸を女性たちがわざわざ壊してしまうのです。なぜかというと、そういう国々はすごく男女差別が厳しいので、女性が男性の監視から逃れて楽しく暮らせる時間というのが、近所の水辺まで水くみにいく行き来の時間と、そこで水くみをしておしゃべりをしている時間しかないのです。
(中略)
なので、井戸を壊して、水くみの時間をまた作るのです。


この本の大半は日本における女性の活用と、若者の活用の2点が主な内容なんだが、
日本の現状の閉塞感に対する誠実な問題提起だと感じた。