O-Lab +Ossan Laboratory+

Ossanの研究所です。

ドラッカー先生の授業 私を育てた知識創造の実験室。

ドラッカー本を読んでいた人の中には、
ドラッカー氏が書籍以外の方法の時はどのように教えていただろう?
という興味を持ったことがある人もいるだろう。
私はそのうちの一人で、書店で見つけた時は迷わず購入した。


ドラッカー氏の書籍はビジネス書的なものが多いのだが、
この本に限っては人生において何が必要か、というドラッカー氏の考えが、
「先生」という位置にいた状態で語られた言葉であって、
そこはとても新鮮なものだった。


個人的メモ。

p199
将来は予測できないが、切り開く事はできる。
将来がどうなるか思い悩むのはやめよう。
今後のなりゆきなど、だれにもわからない。
「自分にはどうしてできないのか」などという発想は決してすべきではない。
それよりも、目標を定め、達成には何が必要かを考え、状況分析をするのだ。
それができたら次は行動を起こす番である。
自分の手で将来を切り開いた人々は大勢いるのだから、きっとあなたにもできるはずだ。

p203
経営者と最下層の収入格差が世界で最も大きいのはアメリカである。
(中略)
たしか2001年のデータにもとづく調査によれば、
CEOと一般従業員のあいだには平均で525:1もの格差があるという。
先生はこれを少なくとも20:1にまで縮める必要があると説いていた。

p240
適材適所を実現するのはマネジャーの責務である。
ただし、もっとも忘れてはならない点がある。
「人材は能力の限界に突きあたるまで昇進する」という考え方は、
組織にとって危険なのだ。

p255-256
「リーダーシップを体系的にとりあげた最初の本は、
クセノポンの手になるものです。2000年以上を経た現在も、
これを超える本は生まれていません」というものだった。

p302
以上のように、先生の手法ではまず、市場の現状を分析して、
不可抗力の要因を探り出すという手順を踏んだはずだ。

p327
「働き手のやる気を引き出すには、相手をボランティアとみなさなくてはいけない」

p329
メアリー・ケイ・アッシュは、相手の顔に大きく
「『私は大切にされている』と思わせてほしい」と書いてあると
想像しながら人と接するべきだ、というアドバイスを残している。

p340
モチベーションをめぐる先生の主な教えを5つあげておく。
・働き手に対してはマネジメントするのではなく、率いなくてはいけない
・X理論に従ってはいけないが、Y理論のうち寛容な考え方にも頼るべきではない
・一人ひとりの個性や状況に応じてやる気を引き出す
・まずは最も重要なモチベーション要因に対処する
・働き手を動かすのは自主性であるため、彼らをボランティアのようにみなそう