O-Lab +Ossan Laboratory+

Ossanの研究所です。

戦略シフト。

本書の帯にある「日本企業は今、何をすべきか」に
惹かれて書店で手に取ってパラパラ見てみたら、
興味のあるコンセプトが書かれていそうだったので、購入。


帯にもすでに書かれているのだが、2つのコンセプトが取り上げられている。

  • オープン化
  • ORからANDへ


本書で解説されている「オープン化」は
IT業界の人には、よく耳馴染みの単語であるし、
IT業界で用いられる「オープン」と基本的な意味に差異はないので、
読む前から全容が把握できる感じで、非常に理解しやすかった。
今後、仕事上で行っていきたいと思っている、
自分の考え方、方向性にお墨付きをいただいたような気分でもあったし。


もう一つの「ORからANDへ」は、そのまんまの意味ではあるが、
「こちらを立てれば、あちらが立たず」が当たり前である、と、
仕事の上では思考しがちな中で「そうでもないだろ?」と、
問い直す事が出来るようになるだろうコンセプトである。


私の中では「ORからANDへ」のコンセプトの方が重みが大きかった。


本書で分かりやすく「ORからANDへ」の
重要性が述べられているのは、以下の箇所だろう。

p111
なぜORをANDにするのか
今までの戦略の立案や実施の方法から脱皮し、「ORをANDで結ぶ」という観点から、新しい事業戦略の要素を考えることが成功の鍵となる。
(中略)
世界の統合化、共通化と多様化、マスと個、メガヒットとロングテールなどのトレードオフが明確でなくなりつつあり、両極端が共存しつつある。
(中略)
人々のニーズは、ハードからソフト、体験、サービス、そしてシステムへと変化している。顧客が付加価値を見出し、相応の対価を払ってもよいという対象はハードや単体の製品から、コンセプトやシステム、サービスのパッケージへと転換してきた。

非常に分かりやすい本で、出会えてラッキーな気分だ。