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Ossanの研究所です。

映画「イエスタデイズ」。

一人の女神におやじと息子が恋をした物語だ。


物語は余命幾ばくもない一人の男が昔の恋人を探すことを
息子に頼むところから始まる。


探すための手がかりとして手渡された、
一つのスケッチブックが、
息子を過去の時間と結びつける役割を果たす。


スケッチブックが過去の時間と結びつける、その成り行きと、
そのあまり違和感のないファンタジー感は、
いざ文章に表そうとすると違和感バリバリになりそうなところが、
(なりそう、というか、絶対違和感がすごいことになる)
映画の感想を書こうとする私のような人間にとって、
本当に難しい作業になってしまうのが、この映画の意地悪なところだ!


パコと魔法の絵本」もファンタジーだが、
ああいう感じの「どこかディズニーの世界観的なファンタジー」ではなく、
ファンタジーを体験した者が他人に話しても信じてもらえないファンタジー、
が表現されていて、これはこれで映像の強さかなぁと感じたり。


息子はスケッチブックを通して、過去の時間と出会い、
そして「おやじが恋をした女神」と出会う。
私のような男はこんな女神と出会ったら一生離したくはないだろう。


最後は、「恋をした女神」ともう会えなくなる寂しさと、
前に進むことを望んだ、目の前に広がる現実の暖かさと少しの残酷さが、
映画を見ている人間に安心感のある感動を暖かく届けてくれる。


私としては非常に好きな映画。
今年見た映画は「パコと魔法の絵本」が最高だと思ってたんだが、
「イエスタデイズ」のほうが最高だったというヲチと、
年末も近くなったこの11月上旬に巡り会えたのは幸せな出来事である。


原田夏希が嫌いじゃないなら、見ろ。